ひろい集め学習

レーダ画像解析技術者が技術全般についてやったこと学んだことを書いておく

SAR(合成開口レーダ)の後方散乱について

はじめに

SAR業界から遠のいてしまいましたが、博士課程まで勉強させてもらっていたので、いろいろと共有したいことはあります。とにかくやっている人が少ない分野なのですが、ここ数年の宇宙分野の機運の高まりによって、SAR業界も日の目を見ることが近そうな状況です。

それに伴って勉強する人も増えている(という勝手な希望)と思うので、そうした方々に少しでも報いるべく、ここでは、合成開口レーダの後方散乱について、知っていることをつらつらと書いていこうと思います。

後方散乱係数って何よ

モノスタティックレーダシステム(送受信アンテナが同一位置にある(とみなせる))を考えます。

アンテナが電波を送信した際、何らかの観測対象(以下ターゲット)で散乱したとき、送信アンテナ側に返ってくる散乱波を後方散乱と言います。逆に電波の送信方向にいっちゃうのを前方散乱と言います。レーダの受信信号なのに後方散乱という呼び方に私は最初、違和感満点でしたが、電波自身の目線で考えるから前方後方となるわけですね。

これを衛星搭載SAR(航空機でもいいのだが)の文脈でとらえますと、斜め下方向に照射した送信マイクロ波は、数100㎞を伝播し地面にぶつかります。光の反射と同じで大部分の電波は鉛直方向にのみ方向を変えてそのまま再び空中へ散乱していきます。しかし、地面には凹凸もありますし、そこには建物や木々などの地物もあるので、一部の電波は後方散乱します。モノスタティックのシステムでは、この後方散乱を受信することでターゲットまでの距離(さらには物性や速度など)を推定することができるというわけです。

さて、後方散乱の定性的な理解についてはこの通りですが、これはサイエンスの話なので、何らかの定量化が必要です。そこで、後方散乱係数、後方散乱断面積といったワードが必要になります。これらが何なのかを先に言うと、後方散乱係数は、散乱係数の後方散乱成分、後方散乱断面積は散乱断面積の後方散乱成分ということになります。

・・・めちゃくちゃ意味のない説明ですね。それでは散乱係数や、散乱断面積って何よ?って話になりますね。

散乱断面積って?

例えば、電波を送信し何らかのターゲットからの後方散乱を受信アンテナで受信して、その強度として1という値を得たとします。これをそのターゲットの固有の散乱の強さを表す値として考えていいでしょうか。

そんなことはないですね。この値には、そもそもどのくらいの電界の電波を送信したのか、とか受信アンテナのゲインとか、ターゲットまでの距離なんかの情報がコミコミになっています。つまり、ターゲットの物性とは無関係の情報によって汚れてしまっています。このような値ですと、例えば違うレーダシステムで計測した場合に、同じターゲットであっても異なる値が計測されてしまい、比較が不可能となります。

そこで後方散乱断面積の出番です。後方散乱断面積は、計測値から不要な情報を取り除くというか補正することで、シンプルにターゲットの物性としての後方散乱の強さを表します。後方散乱断面積を使えば、異なるセンサ間であっても、値のフェアな比較ができます(入射角とかが違うとそれも考えなくてはいけませんが、それは後述)

具体的に式で示したいところですが、いくらでもわかりやすく書いてくださっている先達がいらっしゃるのでここではリンクを載せておきます。次の資料の「有効反射断面積」となっているパラメータが、後方散乱の文脈で言うところの後方散乱断面積となります。 physics.thick.jp

散乱係数って?

それでは散乱係数って何でしょうか。散乱断面積では散乱におけるエネルギーに主眼が置かれていました。散乱係数はこれの振幅と位相での表現だと思ってもらって大丈夫です。つまり、空気とターゲットとの境界面において、入射電界と散乱電界の比率で表します。振幅と位相を表すため、通常複素数を使ってs=Ae^{j\phi}のように表します。

規格化散乱断面積?

話はこれで終われば素直なのですが、例えば国産航空機SARであるPiSAR-L2の次のリンクを見ますと、「規格化後方散乱断面積」という単語が現れます(正規化、とする訳もあります。英語だとNormalized radar cross section)。

https://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/Pi-SAR-L2/cal_valt.html

要約すると、生データに対して補正を施すことで規格化後方散乱断面積に変換できます、という内容です。補正については、また後程触れるとして、規格化、とはいったいなんのことでしょう。何らかの基準値で規格化するのだということがわかりますが、いったい何の値を使うのでしょうか。

ここからはうろ覚えでこんな感じじゃなかったかな程度の知識なので、もし誤っていることが分かった方にはぜひ訂正のコメントを頂ければと思います。

規格化は導体球(金属球)の散乱断面積を基準として行います。

次の新潟大学山口先生の資料が非常にわかりやすいです。

http://www.wave.ie.niigata-u.ac.jp/yamaguchi/education/information/sensing_system.pdf

5ページの1.3レーダ散乱断面積(RCS)から少し読み進めますと、図1.7で正規化後方散乱断面積を求めていますが、これも金属球の散乱断面積を基準値としています。理論値がわかっている、波長依存性がない、散乱が等方的、偏波依存性がないということで基準として適しているのだと思います。 (1点注意事項ですが、波長依存性がない、と書きましたが、\pi a^ 2という値は、波長に対して十分大きい径の球の散乱断面積なので、本当は波長依存性はあります。あるのですが、aが定数で波長を小さくしていった場合、値が収束します。この性質はほかのシンプルなターゲットでは見られません。なので波長依存性がない、と書きました。)

なるほど、金属球の散乱断面積の理論値で規格化するのか!

・・・、径のaはどう決めるの?と思いますよね。ここがうろ覚えなのですが、取得した衛星データの解像度(1画素の面積)と等価になるようにaを決めるのではなかったでしょうか。たぶん。つまりデータの解像度と同じ投影面積を持った金属球が存在していたとすると、その規格化後方散乱断面積は1となります。規格化の説明のために金属球を引き合いに出しましたが、単に解像度で割るでもいいです。規格化した後の値の大きさの具体的なイメージを持つために、金属球を考えるとイメージが少し湧くかなと思います。

衛星搭載SAR生データの補正(ラジオメトリック補正)

さて、ここまでで理論、というか座学はおしまいです。この説では実際に生データを読みだしてきて、後方散乱係数、後方散乱断面積に補正してみたいと思います。これはラジオメトリック補正と呼ばれる処理です。

今回はこのデータを使って、確認していこうと思います。

JAXA謹製のサンプルデータ

ftp://ftp.eorc.jaxa.jp/pub/ALOS-2/1501sample/020_tokyo/0000008660_001001_ALOS2014410740-140829.zip

使う言語はMATLABです。 生データの読み方については、手前味噌で恐縮ですが、この記事にて記しています。 qiita.com

生データの確認

まずは読み込んだ生のI,Qを値から振幅を計算し、表示してみます。

% imageDataに複素数データを格納したとする
img = abs(imageData(1:2:end,1:2:end)); % 絶対値の計算(重いので間引いた)
img = imresize(img, 0.25); % 重いのでさらに縮小
imshow(img, []); % 表示

実行してみるとわかるかと思いますが、真っ暗になります。これは、ダイナミックレンジが広く、かつ、値の大きな建物などの地物は全画素の中で少ないからです。 表示する値の範囲の調整が必要です。

imtool(img);

ヒストグラムを見つつ、白黒のレンジをGUIで変えることができます。 だいたい下図のようにしきい値を決めます。

f:id:deokuradar:20200130165238j:plain
imtoolでのグレースケールのしきい値決めの状況
出てくる画像はこんな感じになります。
f:id:deokuradar:20200130165345j:plain
表示されるSAR画像
ちなみに最小値は

min(img(:))
ans =
  -4.6345e+05

あれ?!マイナス?おかしくない?これはどうやらimresizeがデフォルトでcubicで内挿を加えるのが原因みたいです。bilinearに指定し直すと

img = imresize(img, 0.25, 'Method', 'bilinear');
min(img(:))
ans =
   3.8519e+04

ということで無事に正の値が出てきました。

ということで最小値でも38,000という値になっていて、規格化されていないことは明白な状況です。

ラジオメトリック補正式の確認

ラジオメトリック補正式については、PALSAR-2の公式ドキュメントに記載があります。

PALSAR-2プロダクトフォーマット説明書

こちらの73ページに次のように記されています。

校正係数(CF)

レベル1.1 :σ0= 10*log10<I2+Q2> + CF -32.0

レベル1.5/3.1:σ0= 10*log10 + CF

本式は、該当するピクセルの後方散乱係数がアンサンブル平均<>で求まること、つまり、求めたい点のまわりについての平均処理で求まることを表す。ここで、I, Qはレベル1.1の、DNはレベル1.5/3.1のピクセル値である。

ということです。このあたり後方散乱断面積と後方散乱係数、規格化後方散乱断面積の用語がごっちゃになってるんじゃないのと思います。実際私も後方散乱断面積の意味で後方散乱係数って使ったりしてましたし、まぁ大きく違うものを指しているわけでもないし、そこまで気にしなくてもいいのかもしれません。この記事では説明の都合上、上述のように係数は振幅と位相を含む複素数の形で表される波ベースのもの、断面積はスカラで表されるエネルギーベースのものを考えています。

CFの値自体はまさにこの説明が書いてあるフィールドを読めばいいです。

fid = fopen('LED-ALOS2014410740-140829-UBSL1.1__A', 'rb', 'ieee-be');
offset = 720+4096+4680+16384;
fseek(fid, offset+20, 'bof');
char(fread(fid, [1,16], 'char'))
fclose(fid);
ans =
    '     -83.0000000'

ラジオメトリック補正

それではこの式を使ってラジオメトリック補正をしてみます。簡単ですね。

規格化後方散乱断面積のラジオメトリック補正

sigma0 = 10*log10(img.^2) - 83 - 32.0;

補正後の値

imtoolで補正後の値を見てみましょう。 こちらがヒストグラムを見ながら適当に決めたしきい値

f:id:deokuradar:20200131071830j:plain
imtoolでの後方散乱断面積のしきい値決めの状況
こちらがその後方散乱断面積の画像
f:id:deokuradar:20200131071855j:plain
表示される後方散乱断面積画像
ちなみにこれは「規格化」後方散乱断面積なので単位は無次元になります。もともとは散乱断面積なので[m2]です。

値に注目すると大体-20から+5くらいになっていますね。経験上ですが、このレンジになっていればまぁまず正しくラジオメトリック補正できていると言えます。

少し細かく見ていきましょう。

水面上

f:id:deokuradar:20200131072722j:plain
水面上の規格化後方散乱断面積
値は-16くらいですね。鏡面反射と呼びますが、水面はなめらかで後方散乱させる地物もないので、前方散乱がかなり強くなり、後方散乱は微弱です。入射角や波の立ち方に大きく依存するのですが、30度後半から50度くらいのレンジでは暗く映っていて-15以下くらいが経験上は適正値です。

f:id:deokuradar:20200131072955j:plain
木の規格化後方散乱断面積
値は-7くらいですね。枝葉で構成されるや樹冠部分でのランダムな散乱(体積散乱)が生じています。今回のLバンドだと、それらを透過して、地面からも散乱があります(表面散乱)ので、これらのミックスによりまぁまぁの後方散乱があります。こちらも波長とか樹種とか地面状況に依存してきますが、おおむね-5から-12とかです。あくまで経験上の感覚値ですが。

建物

f:id:deokuradar:20200131073134j:plain
建物の規格化後方散乱断面積
10くらいですね。地面と建物の二面構造が強い後方散乱を生み出します。なので値も高くなり、5以上が感覚値です。建物の向きによってかなり違います。

後方散乱係数のラジオメトリック補正は、I,Qの段階でのスケーリングしてあげて、-83-32の項がなくてもいいようにしてあげればいいので

\displaystyle{
\begin{aligned}
10\log_{10}((kI)^2+(kQ)^2) &= 10\log_{10}(I^2+Q^2) -83 - 32 \\
\end{aligned}
}

これをkについて解けばいいです。数式打つのがしんどいのでここまでにします。結果についても振幅が変わるだけなので特に表示まではしません。

TerraSAR-Xの場合は?

以上がPALSAR-2の場合でした。TerraSARシリーズの場合はどうでしょうか。図まで出そうかと思いましたが、力尽きてしまったので、ラジオメトリック補正式のリンクを載せておきます。ちなみにラジオメトリック校正は、radiometric calibrationですので、ググるときはこれで。

https://spacedata.copernicus.eu/documents/12833/14537/TerraSAR-X_RadiometricCalculations

基本的に一緒です。校正係数もメタデータに記載がありますので、そこを読んでくればOK。sigma naughtとか beta naughtとかは入射角とか地形の影響とかを考慮しているものになりますが、今回は割愛します。

Sentinel-1A/1Bの場合は?

フリーで使えるのがうれしいセンチネルシリーズです。同じくリンクをば。

https://sentinel.esa.int/web/sentinel/radiometric-calibration-of-level-1-products

冷静に考えるとセンチネルのラジオメトリック補正はやったことがないので校正係数とかよくわかりません。ググった感じだとラジオメトリック補正されたプロダクトになっているのかな??また詳細がわかったら追記するかもしれません。

注意点

後方散乱係数の計算についていくつか注意点を書きます。

偏波SARにおいて

偏波間の関係が問題になるケース、例えば偏波間の位相差とか相関係数とかの計算においては校正前のままで特に問題はありません。位相差や相関係数の計算は基本複素数同士の位相差のばらつきを計算するのであって、絶対値には左右されません。次の式からもその点は明らかです。s _ A,s _ Bは任意偏波の散乱係数、\sum記号は空間平均を表します。それぞれの偏波成分をa,bでスケーリングしてあげても、位相差、相関係数は変わらない、という式となります。

偏波間の位相差

\displaystyle{
\begin{aligned}
\angle{\theta_ {AB}} &= \angle \sum {s_ {A}{s_B}^*} \\
&= \angle ab\sum {s_ {A}{s_B}^*} \\
&= \angle \sum {(as_ {A})({bs_B}^*)}
\end{aligned}
}

偏波相関

\displaystyle{
\begin{aligned}
r_{AB} &= \frac{|\sum {s_ {A}{s_B}^*}|}{\sqrt{\sum {s_ {A}{s_A}^*}}\sqrt{\sum {s_ {B}{s_B}^*}}} \\
&= \frac{ab|\sum {s_ {A}{s_B}^*}|}{ab\sqrt{\sum {s_ {A}{s_A}^*}}\sqrt{\sum {s_ {B}{s_B}^*}}} \\
&= \frac{|\sum {(as_ {A})({bs_B}^*)}|}{\sqrt{\sum {(as_ {A})({as_A}^*)}}\sqrt{\sum {(bs_ {B})({bs_B}^*)}}} \\
\end{aligned}
}

ただし、散乱電力分解など絶対値が問題となるケースでは、やはり後方散乱係数への変換が必要です。

干渉SARにおいて

干渉SARでは、2時期間の計測値の位相差やコヒーレンスが問題となります。つまり、上述の偏波間の位相差や相関係数と数式で言えば同じであり、やはり後方散乱係数への変換の有無は結果に影響しません。

入射角などの観測条件において

実はSARが使いづらい元凶ともいえる問題がこれなのですが、入射角や計測に利用する波長が異なる場合、後方散乱係数の単純比較は意味がありません。一般的に地物には散乱の入射角依存性がありますし、波長依存性があります。

ですので、異なる入射角や計測波長で同一地物を観測して、異なる後方散乱係数を得たとして、それが計測間での地物の変化によるものなのか、単に計測条件の違いによるものなのかの判断はデータのみでは不可能です。もちろん、グランドトゥルースとして事前もしくは事後に地物の状況がわかっていれば判断はつきます。もし、地物の物性(形状や誘電率)が変わっていなくて、計測条件によって後方散乱係数が変化している場合は、その変化分は計測条件の違い、ということになりますし、地物の物性が変化している場合は、得られた後方散乱係数の違い(もしくは同じであっても)は、地物の変化による成分と計測条件の違いによる成分の和となっています。

ややこしいですよね?なので基本的に時期間での後方散乱係数の違いを観察したい場合、計測波長や入射角などがそろった同一衛星同一軌道のデータで比較します。

ってかこんなこと知らなくても専用ソフトで読みだせば自動でラジオメトリック補正してくれるし

その通りです。ただ使う分にはそれでいいかと思います。しかし、ソフトが裏側で何をしているかについての理解はいろんな場面であった方がいいと思います。少なくともSARを専門で行う技術者にとっては必須知識と思います。

おわりに

SARの後方散乱係数について、知っていることを記録しました。読んだ方の何かの参考になれば幸いと思いつつ、間違ってたらすみません。ここまで書いておいてなんですが、SARの真骨頂は位相情報なのでそのあたりもいずれ書きたいと思います。

matplotlibの3次元プロットに高さに応じて色を付ける

Numpy, scipyで計算した結果を表示するときはMatplotlibを使っています。
この前、電波の散乱点を可視化するため、3次元の散布図を出す必要があったのですが、3次元表示をすると奥行きがわからないため、なんだかよくわからない絵になってしまいがちと思います。
せめて高さに応じて各点を色付けできたらもう少しわかりやすくなるかも、と思ってやり方を調べました。

点にグラデーションで色付けする方法

見出しの方法がすぐにヒットしました。
stackoverflow.com
カラーテーブルを指定して、入力順(配列の順番)にグラデーションで色を付ける方法です。

zに応じて色を付けるように変更

こちらを少し変えて、colに入る値をzに関連づけてあっさり達成。

col = cm(z)

注意点としてはカラーマップに突っ込む値は0-1の間だそうな。
上ページでは、始めからそうなっているため、何もしていない。

Python コードの見直し⑴

少しずつやらなくてはと思っていた、今まで書き溜めてきたpythonスクリプトの見直し。

元々プログラミングについては研究室時代から独学で勉強してきて、

(研究室時代)MATLAB -> (留学時代)IDL -> (帰国)MATLAB -> (会社)Python, shとか、という流れで触ってきました。

今は新しくアルゴリズムを組むときはひたすらにPythonを使っています。

勉強し始めた時から作り続けてきたモジュール。

知識が付いてくると、自分の作ってきたコードを見返した時に、

「昔の自分はなんて無駄なことをしていたんだ」と思うことって誰しもあると思うのです。

見直して書き直さなければ。いつかちゃんとやらないとなぁと思いながら、手をつけられずにずるずると時間だけが経ってしまっています。
今日ついに重い腰をあげて少しずつでもと思って着手。

基本的にやったことは、自分で作っていたものを既存の関数に置き換えただけです。知ってる人にとってはなんてことない、もしくはもっと楽にできるよ、ってなもんかもしれません。私のようなpythonビギナーにとって少しでも参考になればと、ブログに残しておきます。

2次元以上のNumpy配列を1次元にreshape

今までのコード。reshapeするには要素数が必要だわい、ということで要素数を取得してreshapeしてました。

pix_num = A.size
A = np.reshape(A, (pix_num,))

書き換えたコード。flattenなんて知らなかったんです。これで一撃。

A = A.flatten()

配列からランダムにいくつかの要素を取り出す

今までのコード。そもそもこのコードだと重複して取り出してしまう可能性があります。それでも以降の処理に関係なかったのでこれで妥協していたんですね。

choice_id = np.random.randint(0, high=len(A)-1, size=100)
A[choice_id]

書き換えたコード。choice関数を使ってスッキリ。ただし一次元の配列しか対応していないようなのでそこだけが留意点。

np.random.choice(A.flatten(), size=100)

関数の引数にデフォルト値を設定

今までのコード。なんて愚かだったのか。

def figs(A, crange):
    if crange == 0:
        hogehoge
    if crange == 1:
        hugahuga

だいたいcrange=0とする時が多かったので次のようにデフォルト値設定。

def figs(A, crange=0):
#以下コードに変更なし。

入力する時楽になるだけだけど、頻繁に使うものだったのでだいぶ助かる。

デフォルト値設定については、作りためたいろんなコードに適用可能なので徐々にやっていこう。

とりあえず今日のところはこんなところで。他にもいろんな改善が可能と思ってるので期待を込めてタイトルに(1)を付けました。

UnityのBuildでつまずいた話

 

Unityを勉強している。

ビルドがうまくいかなかったことと解決策を備忘録として書きます。

環境はmac、ビルド先はAndroidです。

unityバージョンは5.5.2。

 

SDKのパスが通っていないというエラー

Build And Runするときに次のようなエラーが出ていた。

 f:id:deokuradar:20170318220701p:plain

 

パスが正しくない・・・だと?

しかし、何度確認しても正しいパスを設定している。

にも関わらずこのエラー。

 

SDK toolsのバージョンに問題があったらしい。

ググってこんな書き込みを見つけました。

 

unity3d 5.5.0fx Unable to list target platforms error | Unity Community

 

SDK tools 25.2.2にダウングレードしたらうまくいったという人がいるらしい。

自分がインストールしたバージョンを見てみると25.3.1(2017/3/18現在で最新のもの)。

これか!?

さっそくダウングレードしてみることに。

方法は下のリンクを参考にしました。

 

android - How to downgrade my SDK Version? - Stack Overflow

 

ダウングレードするバージョンは、とりあえず上リンクで成功例のある25.2.2としました。上のリンクを参考にしてダウンロードリンクは次のとおり。

 

http://dl-ssl.google.com/android/repository/tools_r25.2.2-macosx.zip

 

sdkの下にあるtoolsディレクトリを差し替えて再ビルド。

途中SDKがoutdatedとか出るけど無視してcontinueで無事にビルドできました。

 

実際にスマホでゲームが動いて感動!

 

TECH::CAMPの体験会に行ってきました

年度末の繁忙期シーズンを乗り越えて少し時間ができてきました。

何かやるなら今しかない!

ずっと気になっていたTECH::CAMPのVRコースの無料説明会・体験会に行ってきました。私と同じように気になっている人の参考になればと思いまして、内容や感想を書いてみます。

TECH::CAMPって?

tech-camp.in

TECH::CAMPは、プログラミングスキルを短期間で習得するためのブートキャンプの一つです。IT全盛の今、多くの人がITスキルを必要としています。そういう人向けに短期間で教育を行ってくれるカリキュラムみたいです。

こういったサービスはそこそこの数見つかりましたが、TECH::CAMPはまぁそのうちの一つです。どこがどういう特徴があるかまではよくわかりません。

IT業界はなかなか人不足のようで、こうしたところで人材を発掘していく、という目的もあるみたいですね。

私自身はここのVRコースに興味があって聞いてきましたので、そのことを書きます。

説明会

説明会ではVRって何ってことから、将来性について簡単に説明がありました。そしてキャンプの内容とウリについての説明、質疑という流れでした。この記事を読んでくださる方の当日の楽しみがなくなってしまうので、詳しくは書きません。

同じタイミングで話を聴きに来ていた方は私を含めて4人でした。マックス4人の小さなミーティングルームでしたので、だいたい毎回そのくらいの人数なんじゃないかと思います。

説明してくださったメンターの方に最初にどういう理由で参加したのかを簡単にヒアリングされます。メンターの方はヒアリングした内容を踏まえた説明をしてくださるし、全参加者の様子を見ながら進めてくださったのでとても好感が持てました。

説明会は全部で30分くらいで、場所を移動して体験会となります。

体験会

体験会は受講生が勉強しているスペース行われました。実際に自分が受講した場合にこんな感じかっていうのがわかりましたね。

Unityを触って3D空間を作って、それをHMDで体験というのが体験の主旨です。ここもあまり詳しく書くと当日の楽しみがなくなってしまいますので、伏せておきます。

一応時間は1時間半で22:00までということでしたが、普通に23:00まではいて大丈夫でした。できるだけ雰囲気を体感してもらおうという姿勢が伝わってきました。

また、卒業生が実際に作った作品や、市販のVRゲームも体験させてもらえます。ふっつうに楽しかったです。VRゲームやったの初めてでしたけど、周りで見てる人の気持ちになるとちょっと恥ずかしくないですか?

感想

いろんな人と出会えそう

私と同じタイミングで参加されていた方は、社会人、フリーター、学生と様々な立場の方々でした。性別も男女半々でしたので、需要は幅広いんだと実感。こういうプログラムに参加するメリットとして、会社と家の往復だけじゃ出会えない立場、お仕事の方との接点ができる、というのがあると思います。いろんな人と話すと勉強になるし、単純に楽しいですよね。

メンターの方々も同様。私自身のスキルが低いので、説明してくださったメンターの方のレベル感までは、わかりませんでしたが、いろんなバックグラウンドを持った方がいそうです。こちらも仕事でVR使っている方もいらっしゃるようなので、いろんな生の話が聞けそうでした。

結構押してくるな…

これから体験会に参加しようと思っている方、一点注意していただきたいことがあります。それは、「メンターの方が結構強めに営業かけてくる」ということ。体験会の終了時、その場でエントリーするようにゴリゴリ勧めてきます。もちろん、常識的な範囲ですので、脅してくるとかそういったことは一切ありません。でも、押しに弱い人なら言われるがままその場でエントリー!ってなってしまう気がします。当日エントリーだと5%オフなので今やっておくとお得ですよ!という文句にやられるわけです。

 そのつもりで行くのであればもちろんいいのですが、決して安くはないのでまずは様子見って人もきっといますよね。安心してください。とりあえずエントリーしちゃっても一括クレジット払い以外であれば5%オフのまま後日支払いとなり、少し考える猶予ができます。やっぱりやめた、ってなっても、キャンセルにペナルティは発生しないので安心です。

実は私自身、そうなっちゃいました。まぁとりあえず受講してみようかな、と思ってその場で分割クレジットでエントリー→ちょっと事情が変わって次の日に電話でキャンセルしました。特に何の問題もありませんでした。あ~、結構楽しみにしてたのに残念。コースはとても楽しそうだったので、また別の機会に受講出来たらなと思います。

 

行かないデメリットは思いつきません。体験だけでも得られるものはあると思いますので、迷っている方は是非行ってみてください。

ちなみに私は回し者でもなんでもないです。